意外と知らないクレジットカードとカードローン、キャッシングの違い
手元に現金がない、それでも支払わなければいけない、買わなければいけないというケースが生じたら、どうしますか?クレジットカードやカードローン、そしてキャッシングが頭に浮かぶ方も多いでしょう。
しかし、クレジットカード、カードローン、そしてキャッシングの違いについてしっかり認識しているという自信がある方は少ないかもしれません。
いざという時に困らないよう、クレジットカード、カードローンとキャッシング。この3つの方法について、その特徴や違いを詳しくチェックしておきましょう。
大きな違いは「立て替え」か「融資」か
まず、クレジットカードとカードローン・キャッシングの根本的な違いを押さえておきます。
クレジットカードはショッピング利用をする目的で利用するもの、カードローンやキャッシングは借り入れが目的で利用するもの、と言えば分かりやすいですね。
また、発生する手数料についても違いがあります。
クレジットカード | カードローン キャッシング |
---|---|
カード決済手数料 複数回払いの場合は分割手数料が発生 |
金利(年率で設定されている場合が多い) 1日ごとに発生 |
クレジットカードは後払いになるので一括払いであれば金利手数料は発生しません。その代わり、クレジットカードの決済手数料を利用した店舗からクレジットカード会社へ支払っています。店によっては、クレジットカードの決済手数料を金額に上乗せして請求しているケースもあります。
一方、カードローンやキャッシングは借入翌日から支払い金利が発生します。
完済するまで1日ごとに発生するので、返済期間が長期になればそれだけ支払い金利総額が膨らみます。
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カードローンとキャッシングの違いをチェック
カードローンとキャッシングは両方とも融資を目的としています。つまり、借り入れをするために利用するのです。
しかし、カードローンとキャッシングにも違いはあります。主な違いが、以下の2点です。
- 利用するカード
- 返済回数
この2つの違いについて簡単にご紹介しましょう。
項目 | カードローン | キャッシング |
---|---|---|
利用するカード | ローンカード(キャッシング専用カード) | クレジットカード |
返済回数 | 分割払い または 残高スライドリボルビング払いが基本 |
翌月一括払いが基本 |
カードローンは、銀行や消費者金融などが借り入れを目的として発行するローン専用カードを利用します。一方、キャッシングはクレジットカードのキャッシング枠を利用して借入をします。
また、クレジットカードのキャッシングは一括払いでの返済が基本ですが、カードローンは分割払いが基本です。
カードローンに年会費は発生しませんが、クレジットカードは年会費が発生するカードもあるので、維持費がかかる・かからないという違いもあります。
クレジットカードのキャッシング機能は別途申し込みが必要
クレジットカードは、ショッピング枠を利用する事が前提となっています。
つまり、キャッシングを希望する際には別途申し込みとキャッシング枠の設定が必要になるのです。
クレジットカードを作る時にキャッシング枠を設定していれば、新たに必要な手続きはありません。使いたいときにすぐにキャッシングすることができます。
ただ、クレジットカードのキャッシング枠はショッピング枠の範囲内に限定されます。ショッピング枠を使いすぎてしまうと、キャッシングが出来なくなる場合もあるので注意しましょう。
カードローンは、設定されている限度額はすべて借り入れで利用することが可能です。
クレジットカードのキャッシング枠の仕組みをチェック
クレジットカードのキャッシング枠について、どのような仕組みになっているのかを確認しておきましょう。
ショッピング限度額が50万円、キャッシングの限度額が10万円のケースを例に、ショッピングにいくら利用したのか、ケースごとに見ていきます。
ショッピング利用額 | キャッシング利用可能額 |
---|---|
30万円 | 10万円 |
40万円 | 10万円 |
45万円 | 5万円 |
50万円 | 0万円 |
ショッピングは、限度額である50万円を満額利用することが可能です。ただ、キャッシング枠はショッピング枠の中に含まれているため、ショッピング枠を利用しすぎてしまえばキャッシング可能な枠が失われてしまいます。
キャッシングを利用する予定がある、キャッシングを利用する可能性がある場合は、ショッピングの利用金額と限度額について確認しておきましょう。
カードローンとキャッシングはどちらがお得?
カードローンとキャッシングのどちらを利用すればお得なのかは、利用する金額や返済期間によって異なります。
現在、キャッシング枠が設定されている方で、借入が比較的少額、頻度も少ないのであれば、あえてカードローンを申し込むことはありません。
ただ、今持っているクレジットカードよりも金利が低いカードローンがあれば、そちらを借入専用として作っておくというのも良いでしょう。
定期的にキャッシングを利用する方、纏まった金額を借り入れする予定がある方にはカードローンが合っています。
カードローンは毎月の返済が比較的少額で抑えられるので負担が少ないこと、そしてショッピング枠を気にしなくて良いことが理由として挙げられます。
ただ、返済期間が長くなれば支払い総額が膨らんでいくので、そこはきちんと注意しておく必要があります。
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クレジットカードキャッシングとカードローンは上手に使い分けよう
現金が手元にない時、クレジットカードのキャッシングかカードローンどちらかを使うという選択肢があります。
どちらも現金を手にすることができますが、翌月の一括払いが可能であればクレジットカードのキャッシング、分割払いで返済したい場合はカードローンを選択すると良いでしょう。
ただ、どちらも融資になるため金利を把握しておくこと、そして無理なく完済できることを意識して利用するように心がけましょう。